読み終わりました!

畠中恵さんのゆめつげ。
面白かったですー!
しゃばけとはまた違った感じで、すごい血なまぐさくてハラハラしたわ・・・;;(笑)
表紙の絵から平安時代くらいの話かと思ってたんですが、なんと時代は幕末でした。
幕末という時代において、維新志士でもなく新撰組でもなくもちろん幕府や天皇方でもなく・・・
神社や市井やサンピンの維新浪士にスポットを当てて話を書くこの作者の焦点に脱帽しました。
そうか、神社も大変だったんだね!
っつか、そんなの日本史で習ったっけ?
明治維新になってから、神社の神主とかは官吏がやるとか・・・そうだったっけ?
ダメだ覚えてねえ・・・!
主人公の弓月がその内死ぬんじゃないかとハラハラしました。
ほんの2、3日の間に何度吐血したんだこの人・・・
それ以外にも斬られかけたり色々と、いやーよく生きてたな。
良かった。ホント良かった。
弟の信行は真面目で純朴な人かと思ってたら、意外に手荒なSっ子でした。
ポヤヤンとしてるけど実は切れ者の兄ちゃんと、超真面目で実直で手荒でツンデレSの弟。
弟の気苦労が絶えないと書いてありましたが、作中では兄さんの気苦労の方が耐えなかった気がします(笑)
つーか、弟・・・
兄ちゃんを平手打ちするわ蹴るわでなかなか厳しかったですよ;
最初に手をあげたときはビックリしたよ!
いやまあ平手のうち何度かは必要なことだったんだけどさ、それにしたって作中で兄さんは弟に何度手をあげられたんだろうね!;;
イラッとしたときに蹴ったりしてたので割と理不尽だったように思います(笑)
まあ確かに弟の方がしっかり者だしよく働くし真面目で厳しくて兄の夢告のフォローもこなす出来る奴だけどさ・・・
兄ちゃんだって頑張ってるのよ!
ちゃんと弟のことも思ってるのよ!
わかってあげて!;;
・・・まあ、心配するまでもなくそこはわかってくれてたみたいです(笑)
兄さんは性格で損をしてる気がする。
のんびり屋だし自分が上手く出来なくてもそれを笑い話にしちゃうようなホヤヤンとした兄ちゃんだからね(笑)
弟はイライラしっぱなしです。
兄ちゃんは何度怒られただろう。
怖いよ弟。なんか鬼コーチみたいだよ。
そりゃ兄ちゃんも「弟に怒られます」って台詞が出るよ。
その後本当に怒られたし。っていうか平手が飛んできたし。
怖ぁっ!;;
でも、終盤で兄ちゃんが囮になってみんなが逃げるってなったときは最後まで反対してました。
言葉で引き留められなくなっても袖口を掴んで話さなかったりしてました。
抱きしめても嫌がらない!思わず兄ちゃん一言。
「今生の別れみたいだね」
蹴られたー!!∑
ツンデレ弟のデレた瞬間でした。
でも兄ちゃん余計なこと言うから蹴られたよ。
言わなければ・・・それはそれで「いつまでやってるんですかッ」とか言って蹴られただろうな(笑)
妻か!(笑)
いやー可愛かった。弟が。
兄ちゃんは普段どんなに頼りなくてもやっぱり兄ちゃんだった。
かっこいいよ兄ちゃん!!
それにしても、今回も色々と複雑な人間模様がありましたよ・・・
夢告がまたわけわかんない感じになってたりしてたから尚更複雑なことに。
人も死んだし。
なんで狙われてんのかもわからんし。
でも、最後は素敵な親子の家族愛が出来たり兄弟に友達が出来たりでなんかハッピーエンドっぽい終わりになってた。
つか、青戸屋さんの太っ腹加減にビックリした。
いやー全員の食費を持ってみたり死んだ二人の葬式まであげてやったり・・・
いくら自分の子供を育ててくれた人かもしれないったって、赤の他人ですよ?;;
どんだけ金持ちなのよ!
札差しって、要は高利貸しでしょ?
ヤクザ商売かと思ってたら意外にそうでもなかったのかな。
人徳者も居たんだねぇ。
青戸屋さんの旦那さんはすごいいい人だったよ・・・
おかみさんも愛されてて良かったじゃん!!
この人なら一度に三人も子供が出来てもいいお父さんになりそうです。
でも「父としてお前達を守りたいんだッ」とか言いながら囮を申し出るのはどうかと思う。
ダメだろうそこは生き延びようとしなきゃ!!
子供三人も抱えておかみさんだけじゃどうしようもないでしょ!!;;
あの時はかなりハラハラしましたよ・・・
夢告通りに兄ちゃんが囮になった時もかなりハラハラしましたが。
兄ちゃん生きてて良かった。
彰彦さんは結構好きでした。
でもこの人も、仕事が出来て人格もある、だと・・・?
出来すぎてて気持ち悪い。(オイ)
まあきっちり裏があったのでなんか安心しましたが。
兄弟のいい友人として長い付き合いが続いていきそうですね。
兄弟にとってはこの人との友情がある意味一番の収穫だったんじゃないだろうか。
友達は大事です。
玄海さんはどうなったかな・・・
彰彦さんとかなり仲悪かったですが嫌いじゃなかったですよ。
薬師としての腕前はかなりのものだし、なんかいくら普段は険悪でも病人や怪我人がいたらきっちり助けてくれる辺り、根はいい人なんだし(笑)
登場人物に味があるのが畠中さんの話の魅力ですよね。
面白かった!
さて、コレを返して来たら次こそはうそうそが借りられるかしら・・・
ゆめつげは面白かったけど、全体的にギスギスしてたので、またポヤヤンとした若だんなの話が読みたいものです。
若だんなの隣にいるのが仁吉と佐助じゃなくて信行だったら若だんなでも・・・いや、流石に若だんなにだったら信行でも甘くなるかな(笑)
今回命がけで頑張ったんだし、次からはもう少し兄さんに優しくしてあげてほしいものです(笑)