Ⅵ~誕生~読みました。

アップされてんの全部読み終わっちゃった・・・なんか寂しいな。
今回はベートーヴェンでした。
この作者さんやっぱすごいよ。
ラストのベートーヴェン解釈はホント独特だなって思いました。
つか、ここまでベートーヴェンをボロクソに書いた話初めて読んだ(笑)
こんなの絶対教科書に載ってない。
ベートーヴェンを嫌いまくってたジム。
でも最後の最後のどん底に落ちて自分の価値を考えたときに、どうしようもなくダメ男なベートーヴェンを思い出して立ち上がったジム。
すごい負の繋がりだね(笑)
ブラームスでさえ、奥さんとの愛っていう生の繋がりで自分の音楽に出来たのに。
同じ負で繋がった曲と言えばバッハのシャコンヌだけど、アレは死であり生でもあって、特別だからなあ。
ともかくジムがこれだけ作曲家を毛嫌いしたのは初めてだったし、作中でジムがこれまでになく落ちまくってたので、今作を読むのはなかなかつらかったです。
Ⅴの結婚もしんどかったけど、アレはラストがハッピーエンドってわかってたからなぁ。
今回はどこに向かうのか見えなかっただけに、ちょっとつらかった。
それにしても、作中3度目の出産立ち合いですね。
こんだけ出産が出てくる話もなかなか無い。
ケンはかっこいいですー。
でも結婚願望は無いのかー。
なんか彼はすごいです、ちょっとすごすぎて人間味がないくらい。
なんだか常人とは違うというか、神の領域を感じます。
「結婚なんかしちまったら将来俺がやりたいことの半分も出来ない」
そうかもしれない。
ケンの場合は諦めとか遊びたいからとかそういうんじゃなくて、きちっと夢を持った発言なんだって思います。
いい男なのに、もったいないわー(笑)
ケンが綾子さんの性格を極端にしたのがジムだと言ってたけど、確かにそうかもなー。
ちょっと内向的で一番肝心なことは言わなくて。
ギリギリで爆発して周りも巻き込んで大変なことになって・・・;;
ジムは結婚したけど、それでもルドがジムの世話をすることに代わりはないようですね(笑)
「アヤは僕の一部なんだ。だから君がまとめて面倒見てよ」
こんなことを言えるのもジムとルドだからなんでしょうね。
結構コレ読んでると色々考えますわ。
男にとって女って、奥さんってなんだろうなー。って。
でも結局、帰るところ・・・なのかなぁ。
うーん。
アヤはジムの仕事にはたまーに相談に乗ったり励ましたりするくらいしか力になれないけど、でもジムはいつもアヤのところに帰りたいって思って、帰るとすごく幸せそう。
そういうことなのかなぁー。うーん。
私にはまだまだわかりませんわ。
それにしても、まさかルドが結婚反対するとはなー。
まさかルドが「俺か結婚か選べ」とか言いだすとはなあ・・・;;
恋愛の時にあんだけ協力的だったから思いもしなかったよ。
お前、女か!!
遊びならいいけどまさか本気になるなんて予想外みたいな反応してました。
色々と理由付けてたけど、やっぱ嫉妬だったんじゃないかなー・・・;
いやーでもなんていうか、妻より強い結びつきがあるんじゃないかなって思いましたよ実際。
それで私は上の考えに至ったわけですが。
男女も深いけど、同性も深いな。
人間同士って、深い。
ピアニストのダイゴはすっかりお馴染みになりました・・・っていうかダイゴが出てくるとホッとする・・・;;
今回は伴奏ピアニストが酷いピアニスト続きだったので、ジムと合うダイゴとの仕事になると本当にホッとしましたよ。
その酷い伴奏ピアニストのせいでジムがどんだけ落ちていったか・・・;;
いや、ピアニストだけじゃなくてスキャンダルとかテロがあって自宅に帰れなかったりとか仕事以外で苦労したりしてたところに仕事で苦労して・・・
おまけに嫌いなベートーヴェン尽くしだったし。
つか、そういえばジムがこんだけツアー中音楽に集中できなかったなんて初めてじゃないかな。
弾けば弾くほど嫌いになってったもんな・・・;;
でもまさか自殺未遂までするとは思わなかった。
そして本当に女王を道連れにするとは・・・;;
そこをいち早く見抜いたアヤは大したものです・・・っつか女の勘ってすごいわ。
しかし、色んな演奏家がいるんだなぁ。
先生の性格にも寄るんだろうけど、確かに先生の言うこと聞いてればOKよって言われ続けていたらああなるかも。
そういえば、アヤたち嫁と連れ子はブラッキン一家にすっかり馴染めていて良かったです。
お母さんがあんだけ反対してたから心配してたよ・・・
良かった・・・;;
マリィが意外にいいお姉さんしてた。
本当は優しい子なんだろうに、なんでああなっちゃったんだろうなあ(笑)
私はケンが悪いんじゃないかと思うんですが。
それにしても、色々あったけどジムは念願の我が子誕生の瞬間に立ち会えて良かった。
精神状態最悪のお産だったけど、思えばジムが出産に立ち会うときは大体そんな状態だったような・・・あ、いやマリィの時は違ったけど。
でもコレで死ぬわけにはいかなくなりましたよ、ジム。
サイボーグになってでも生きないとね!
つか、ジムも29歳か・・・
ルドの「失敗しても許される最後の年」発言にビクッとした。
そうか、そうなのか。
だとしたら私は今失敗しておいて良かったのかも知れないな・・・
今回のことをバネに何か吸収できてないと意味がないけど。
私もちゃんと成長出来てるのかなあ。
ジムやケンの成長ぶりを見るとなんだかしみじみと思います。
つか、今作で29歳ってことは次の作品では30代に・・・!?
最初読んだときは10歳だったのに、あっという間に追い越されるな・・・
なんだろうこの寂しさ。
知らないうちに我が子が大人になっていくような錯覚を覚えます。
良い作品です、本当に。
次はどんな内容になるんだろう・・・
結婚→出産ときたら次は何だ?育児奮闘記?
育児慣れしてるジムのことだからそつなくこなしそうだけど・・・
次作が楽しみです。
完結は何ヶ月後かなあ・・・楽しみです。