久しぶりの非アニメ映画ヽ(*・ω・)ノ
128分と長めでしたが、これはいいボリューム!
見終わった後の満足感がすごい(*´ω`*)
上映当時の上司が映画好きで、これ見に行って大絶賛してたんですね。
それをずっと覚えててようやく見たわけなんですけど、本当に面白かったですよ(´ω`)
ミュージカル映画だったんですけど、見終わった後もしばらく主演二人の歌が頭の中に残り、いい余韻を楽しめる映画でした。
そして情緒的になりすぎてこれを見た後に殺伐的な物を見ると簡単に傷つくようになるというおまけつきである。
うつる・・・主人公の感受性がうつる・・・

それにしても主演のユアン・マクレガーとニコール・キッドマンの歌が上手いこと!
ユアンの方がちょい声質高めだったかも。良いテノール(*´ω`*)
二コール・キッドマンもよいソプラノでしたよ・・・!
声通るー!そして二人の声の相性ばっちり!
それと、映画内で使われている曲はサウンド・オブ・ミュージックとかエルトン・ジョンとかの有名どころの歌を使っていて耳馴染みがよかった。
なんかこういう元からあるポップミュージック?でミュージカルって珍しいんじゃない?
っていうかサウンドオブミュージックとか他のミュージカルなんだけどwww
柔軟でいいけど版権とか心配になってしまったwww
きっとちゃんとしてるんだろうけどね!(ノ∀`)
でも知ってる曲を使っているので親しみやすかったですよ(´ω`)
選曲がいいしねー!
そして主演二人の美声・・・
耳が幸せだったわあ(*´ω`*)
お話は、椿姫を元にしてる感じの、娼婦と作家の恋のお話でした。
物語が始まった時には既に彼女は亡くなっていて、作家が彼女との思い出を振り返りながら二人の物語を書いていく・・・という出だし。
作家のクリスチャンが身一つでパリのモンマルトルに出てきて、アパート借りたら天井が破れて上から人がぶら下がってきて、色々あって何故かキャバレーのムーラン・ルージュに行くことに・・・
この辺の流れが私よくわからなかったwww
後でwiki見たら上に住んでた人たちはムーラン・ルージュで働いていて、新しい劇を作っていたらしい。
んでそこに巻き込まれる形でクリスチャンが入ってみたら才能があったので、オーナーに彼を認めさせるべく、まずは一番売れっ子踊り子のサティーンに彼を気に入らせようというそういう作戦だった。
・・・らしい!
サティーンに会いに行くのはわかったけどなんでなのかさっぱりだったwwww
そしてそこで公爵と取り違いになって二人っきりで出会うことになったクリスチャンとサティーンは恋に落ちる・・・という。
ムーラン・ルージュではものすごい狂乱の宴でしたよ。
クリスチャンはそこに行った時にすごい酔っ払ってたんですけど、その酔っ払い具合がわかる映像でしたねwww
ものすごい色彩と音の洪水。
こっちまで酔うかと思うくらい視覚的にめちゃくちゃに魅せてくれました。
そこに歌と踊りが加わって、もう最高!
いやー本当に私こういうの好きだなあ!(*´∀`)
クリスチャン役のユアン・マクレガーはビッグ・フィッシュっていう映画にも出てて、そこでも夢の世界に入り込んだような世界観の中で演技するんですけど、この人本当にそういうの似合うなあ・・・って思いました。
なんだろうね。溢れるロマンチストな空気?
なんか甘ったるい顔してるものねー。
ビッグフィッシュでもハマってましたが、クリスチャン役も本当にハマり役でしたよお(*´ω`)
サティーンは初登場時、正直あまり綺麗だと思わなかったな。
他の踊り子さんたちとは照明も変わってたし、美人っつっても照明効果交じりじゃんとか思ってました。
だがクリスチャンと恋に落ちてどんどん綺麗になっていってびっくりした。
初登場の時は本当になんか美人だけどオーラがないっていうか、いやオーラはあるんだけどなんて言ったらいいのかな・・・どんなに輝いて踊っていても結局はお仕事でやってる感がすごいあったんだけど。
どこからだろうなー。
クリスチャンの歌に心を奪われ始めてからかな。
ていうかクリスチャンは本当に才能溢れてて即興で歌うことがすごい多かったんですけど、あいつ作家っていうか役者向きなんじゃないのかなって何度も思いましたよ!
彼が歌うと誰もが足を止め振り返るレベル。
キャバレーで毎日歌い踊っているサティーンの心すら奪うとか、惜しい・・・作家に徹しているのが惜しい・・・!!
でも、なんだろうね。
サティーンはきっと歌もあるんだろうけど、彼の心に惹かれたんだろうなぁ。
多分クリスチャンの方が年下なんだろうと思うけど、本当に純粋で情熱的な愛でしたよ。
愛で全てを乗り越えられると心から信じて疑わなかった。
でも実際には愛では乗り越えられないことも多くて、人は何故恋をするのだろう・・・と思いました(´・ω・)
サティーンに恋をしている公爵がクリスチャン達の芝居のパトロンになったんですが、彼は可哀想だったなぁ。
性格悪かったけど彼もちゃんとサティーンのこと好きだったんだけどなぁ。性格悪かったけど。
サティーンを手に入れたいばかりに、芝居のパトロンになる条件にサティーンを独占する権利と店の権利書を求めたりしていて、どう考えても彼の機嫌を損ねたら芝居どころかムーラン・ルージュ自体が危なくて、そこらへん多少考えてやるのかなーとか思ってたら全然考えずに愛し合っていてとてもハラハラしました。
ていうか公爵本当に可哀想だったんだよ・・・
何が可哀想って、芝居の内容がまさに日陰の女が悪の富豪からの求愛を断って貧しいシタール弾きとの愛に生きるという・・・
それに金を出させられている公爵!!
そしてサティーンを独占する権利を求めているのに一度も二人っきりで会わせてもらえない公爵!!
クリスチャン自重ぉぉぉぉおおおお!!!
何度心の中で叫んだかわからない・・・www
若いって恐ろしい・・・!
そして最初はすごいドライな娼婦の顔をしていたサティーンまで完全にクリスチャンの虜になっていて全然そこらへんで仕事出来てなかったのもびっくりした・・・
一応クリスチャンとの恋は隠していたつもりだったけどバレバレだったしな・・・。
愛とは・・・
愛とはかくも人を狂わせるものなのか・・・!
オーナーのジドラーのやきもきっぷり。
わかる・・・どっちの気持ちもわかる・・・!
でもナンバーワン娼婦のサティーンがここまで狂うと思ってなくて本当にハラハラした・・・!
サティーンが仕事をしようとするたびにクリスチャンが駄々こねるし。
見ながらだんだんイライラしていたんだけどね。
すごいよあの子・・・最後らへんで「二人で逃げよう」とかいう話になるんだけど、あの時本当に彼とならなんとかなるかもって見てるこっちまで思ったもの・・・
ブレなかった。
本当にブレなかった、クリスチャン。
あの時までは本当に。
この後、椿姫と同じように彼女が偽りの別れを口にし、クリスチャンがここで初めて彼女を疑うのですが・・・
なんかもう彼女が可哀想でつらかったなぁ・・・。
メイク落ちるほどボロボロに泣いて愛の歌を歌うんだけど、そこのサティーンはなんて綺麗なんだろうと思いましたね・・・(´・ω・)
クリスチャンに結構酷い仕打ちをされるんですね。
それでも立ちあがって、去っていく彼に歌を送って。
どんな時でも、なにがあっても、愛は変わらないという歌。
ここは本当にいいシーンだと思います。
冒頭で語られる通り、最後に彼女は死んでしまうんだけど、椿姫とは違う結末だったのがとてもよかったです。
しかし公爵は可哀想だったな・・・(;´ω`)
たとえあそこで彼女を手に入れられても、長くはなかったしなぁ・・・。
性格は悪かったけどすぐに歌と踊りで丸めこまれるアホの子ぶりは可愛げがあったし、身分の割にはなんとなく女慣れしてない感じもあったし、結構彼なりに初心な気持ちだったと思うんですけどね。
この映画に出ている役者の中では歌が飛びぬけて下手で、踊りもいまいちだったところも哀愁があり・・・
締まらない!かっこつけた歌詞であっても締まらない!
それが狙いなのかもしれないけど!なんか!悲しい!(ノд`)
ピエロっぷりが可哀想でした。
まあ色々と同情できない行いを挙げていくとトントンかな、とは思いますけども。
初心だからって愛し方もいいとは限らないのよね・・・。
嫉妬に狂わなければそこそこいい人だったのでは、という他の人の感想を見て確かになあと思いました。
なんというか、可哀想だね・・・。
オーナーのジドラーと、クリスチャンをこの世界に引き込んだ張本人のトゥールーズは超良かったですよ!
ていうかジドラーは作りあげたような胡散臭いオーナー顔で一体どうなっているのか・・・!
あんな人形ありそう。
メイクってすんげぇ!
演技も歌もすごく上手かったよー。
キャラとしては、ああいう店のオーナーだけあって汚い部分もあるけど、基本的には踊り子たちには優しいいいオーナーだったんじゃないかな。
サティーンのことも、私の小鳥って呼んで特別可愛がってた感じだったしね。
仕事ちゃんとしろとか彼と別れろって迫るオーナーらしい厳しさもあったけど、そこは仕方がないと思ったよ・・・なにしろ店の営業権握られてたし・・・命も危ぶまれていたし・・・
それに彼女の方に別れろと迫りつつクリスチャンの身も案じていたので、やっぱり根は優しい人なんだろうな。
サティーンが別れを告げる時にジドラーが歌う「それでも舞台はやらなければならない」ていう歌があるんですけども、そこはいつも舞台を盛り上げ明るくおどけるシドラーではなくて、ムーラン・ルージュのオーナーとしての覚悟のある歌で、彼の厳しい一面が出ているいい歌だと思います。
トゥールーズは・・・画家だったんですか!!?
普通に役者だと思ってたわ!!
なんか実在した人物をモデルにしたらしいんですけど、いい役でしたよー。
最初はなんて適当な奴だと思ったものですけどねwwww
クリスチャンをサティーンのところに放り込んで放置ってことはなく、ちゃんとのぞk・・・見守っていたり、危なくなったらフォローに来たり。
最後まで二人の愛を信じていたし、劇中ではクリスチャンの一番の味方だったんじゃないかなぁ。
そもそも彼がいないと二人は出会わなかったので・・・
いいんだか悪いんだか・・・www
でも彼がいなかったらクリスチャンは死んでいたので彼がいてくれてよかった。
二人の愛には敵しかいないように感じても彼だけは味方だったから、ある種の癒しだったな。
他にも娼婦や役者や音楽家などが色々と出てきましたが、途中いじわる娼婦と役者が踊るシーンがあるんですね。
そこはすごくよかったです。
クリスチャンとサティーンは若いしピュアな愛だなあって思うんですが、その娼婦と役者は多分50代くらいかな?年齢の分、迫力ありましたよお・・・!
その時の状況も相まってねー。
幸せなだけじゃない恋のつらさ、苦しさ、暗く燃える炎みたいなものをずっしり感じました。
ここもかなりの名シーンなんじゃないかと思いますよ・・・!
それに、いじわる娼婦がただの性格悪いおばさんじゃないっていうのがわかったのがいい。
なんて迫力あるダンスを踊る人なんだろう!って思いましたね。
スポットライトが当たった瞬間、ただの脇役から主役に変わったような錯覚すら覚えました。
きっと実力を伴ったプライドがあり、それが彼女にああいった行動を取らせたんじゃないかなと。
うん、やっぱり悪役にはこういう部分がほしいですね~。
そういう意味では嬉しいシーンでした。
あと、地味にショコラくんが好きだった。
台詞ほとんどないけどなんか目立ってたな・・・w
実在したらしいね・・・ムーラン・ルージュ唯一の黒人男性。
私は途中まではクリスチャンよりショコラくんが気になってましたよ。
サティーンが気絶した時に受けとめたり、ピンチに駆けつけてくれるのはいつもクリスチャンではなくショコラくんだった・・・
ていうか公爵んとこに来たのがショコラくんですんごいびっくりしたんだけど。
なんで!?あれなんでだったの!?(;´д`)
確かにサティーンのものすごい大ピンチだったけどさ!
ショコラくんが助けに来て、クリスチャンが来るべきだったよねここ!って思うと同時にああーせっかくクリスチャンが我慢してたのに台無しああー・・・っていう気持ちが同時に来てどうしていいかわからなかったよ!
いやマジでなんでだったんだあれ。
ショコラくん最高にかっこよかったけど悶々とする・・・!
サティーンが具合悪くなる度にちらちらと心配そうにするショコラくんが映っていたので、きっと元から仲いいとかそういうのがあった・・・のかしらね?そういう描写はなかったけど・・・
ていうかそういえばサティーンは他の踊り子たちと話してるシーンが全くないからムーラン・ルージュ内での人間関係がほとんどわからん。
でも、ショコラくんのは恋ではない気がする・・・その後普通にクリスチャンのところに送り届けていたし・・・
って思って軽く検索してみたら、ショコラくんは付き人だということらしいので、最初からあの近くにいたのかもですね。
で、泣いて嫌がるサティーンに見かねてつい手を挙げてしまったと・・・
すごい主思いじゃないかショコラくん・・・!
・・・って、ショコラくんで締めるわけにはいかないwww
総括としては、愛とはなんて無力なのか・・・という気持ちから、見ているうちに愛とは素晴らしい・・・になっていきました。
最愛の女性を失っても、クリスチャンは書き続けるのです。
人生で一番幸せなことは、誰かを愛し、そしてその相手から愛されることである、と。
いいですね・・・。
本当に、そんな人が現れたらなぁ~。
でもクリスチャンみたいなタイプの人が現実に恋人だったら間違いなく日常生活に支障が出ますねwww
仕事が出来ないwwwww
毎朝出かけようとするたびにすがりつかれそうwwww
でもこっちもほだされてるから無碍に出来なくて結局仕事休んじゃうとかありそうwwww
間違いなく早い段階で立ちゆかなくなるわwwww
愛とは・・・なんなんでしょう・・・。
こんなに不都合ばかりあるのに、なぜ人を愛するのでしょう。
それでも素晴らしいと思うのはなぜなんでしょう。
本当に素晴らしかったです。
ロマンチスト製造機な映画だと思いまする。